バウポールはハリヤードと連動し、スピンのアップダウンで自動収縮する。スピンポールはアルミ製だ。
RS 200難易度★★★
イギリスでの人気はすでに主役級!!ジェネガー付 2人乗ハイクアウトディンギー
20人に1人がヨットまたはボートを所有しているといわれるイギリス。この国が世界で有数のセーリング大国であることに異論はないだろう。2004年8月に開催されたアテネ五輪ではメダルを5個を獲得し、競技ヨットの圧倒的強さを他国に見せつけた。また、2005年2月には女性セーラー、エレン・マッカーサー(28歳)が単独世界一周世界最速の記録(71日)を打ち立て、世界中を湧かせた。いまもむかしも、イギリスはセーリング文化の中心的役割を担っている。
バウ先はシャープだが、ミジップに映るに連れてボリュームが増していく。ハルはGRP製でサンドイッチ構造
そのイギリスでトップクラスの人気を誇るのがこのRS200なのである。RS200のスタイルを見てわかるように、ジェネカーを採用した2人乗りハイクアウト艇である。RSシリーズに共通しているのが、まずダウンウインドで使用するジアシメトリック(非対称)スピネーカーを採用している点にある。
バウデッキ(マスト右側)にはスピンハリヤードのロックが設置される。スピンのアップダウンはクルー・スキッパーどちらでもできる。
ハルの下部をのぞき込むと安定性能を高める働きを持つ、センターボードから伸びたキールラインが見える。
あくまで風下へ向かうためのスピネーカーに対し、ジェネカーは横から風を受けるリーチングで帆走性能が発揮される。既存の日本のディンギーでは使用例が少ないが、感覚としてはジブとスピンの中間角度でセーリングする場合を想定して展開されるセールだ。つまり、もっとも風を強く受けるリーチングを帆走しているとき、セールのリーチを開く形状のアシメトリックスピネーカーを揚げることで、パワーを倍増させスピードに変換するもの。トラピーズがないために、パワーはややアンダーにセッティングされているが、RS200のダウンウインドスピードは同サイズのディンギーのなかでは最高クラスである。
底の浅いコクピット。マスト周辺にコントロールロープが集中し、ジブトラックはバウデッキ上に備わる。
フラットなコクピットがよくわかる。オープントランサムだが、センターケース後ろには簡易ベーラーもある。
メインはマイラー、ジブはダクロン製。艤装類はシンプルな構成だ。セーリングに必要十分な装備が備わる。
ハイクアウト艇ゆえセーリング練習向きでもある。艤装がシンプルなのでセーリングの基礎を学ぶにもいい 。
RS200は、RSの入門ボートであり、セーリングの学ぶトレーニングボートでもある。まずは、このディンギーで技術とレースの基礎を学び、ほかのRSへステップアップしていく、という段階的な楽しみ方もできるだろう。
4mサイズはFJ級とほぼ同サイズ。アシメトリックスピネーカーによってFJよりパワフルでスピーディな走りが期待できる。
RS200はアシメトリックスピネーカーを揚げるとたちまちスピードボートに変身する。ボートバランスを保つ練習に最適だ。
RS 200の特徴
基本スペック
2024年価格
\ 3,432,000~(税込)
※艇価格について~為替ルートの変動により価格が変更になる場合がございます。予めご了承下さい。お見積対応とさせて頂きます。
- 全長:4,000mm
- セーリング理想体重:112~137キロ
- リグ形式:スループ
- スピン:有り
- 全幅:1,830mm
- セールエリア(メイン+ジブ):11.52m2
- トラピーズ:無し
- 製造元:LDC(英)
- ハル重量:88kg
- セールエリア(ジェネカー):8.29m2
- ハル構造:Polyester GRP with Coremat
RS 200
ボートスペック比較表
艇種 | 全長 | 全幅 | 重量 | セール面積 |
---|---|---|---|---|
470 | 4,700mm | 1,750mm | 74.25kg | 25.5m2(スピン12.9m2) |
スナイプ | 4,720mm | 1,530mm | 172.8kg | 9.9m2 なし |
テーザー | 4,520mm | 1,750mm | 65kg | 12.06m2 なし |
セーリングスピリッツ | 4,300mm | 1,740mm | 75kg | 22.5(スピン含む) |
FJ | 4,030mm | 1,500mm | 95kg | 16.7(スピン7.40m2) |
RS200 | 4,000mm | 1,830mm | 88kg | 20.14m2(スピン8.28m2) |